発熱
発熱は、体の不調を示す症状ですが、その原因は、熱の経過、年齢、付随する症状によって推察していきます。
〇新生児・乳児期初期
感染症(髄膜炎、尿路感染症、呼吸器感染症、腸炎)、環境性
生後3~4ヶ月までの高熱は、頻度が高いわけではありませんが、
重篤な感染症があります。クリニックなどですぐに検査が出来ない
場合は、原則入院しての検査・治療を行います。
髄膜炎に関しては、現在の予防接種(ヒブ、小児肺炎球菌ワクチン)
が開始されてからほとんどなくなりましたが、油断してはならない感染症です。
〇乳幼児期
感染症(呼吸器感染症、尿路感染症、中耳炎、腸炎、髄膜炎、その他)、
便秘、熱中症、悪性疾患、その他
この時期は、呼吸器系の感染症が最も多くなります。兄弟、家族、
乳幼児施設での感染の機会が増えるとその頻度が多くなります
〇学童期以降
感染症(呼吸器感染症、その他)、熱中症、悪性疾患
〇成人
感染症(感染症、その他)、熱中症、自己免疫疾患、悪性疾患
☆発熱の原因検査
当クリニックでの初療では、熱の経過、全身状態、痛みの具合、咳、消化器症状、胸腹部聴診、咽頭所見、鼓膜所見を確認させていただき、原因を推察します。
クリニックですぐに出来る検査は、呼吸器系のウイルス等のPCR検査、ウイルス抗原検査です。
診察所見、検査所見で、発熱の原因を十分説明が出来ればその疾患の治療、対処療法を決定します。
治療を開始しても、症状が進行する場合や、さらなる悪化の可能性がある場合(乳幼児のRSウイルス感染による細気管支炎など)は、入院施設のある医療機関に紹介させていただきます。